ぶんぼっぽの日記

よんでくれ

ベイビーわるきゅーれ2ベイビ-を見た!!

池袋シネマロサにて。衣装も飾ってあって最高でした。

前作は大学生のころに見たが、正直好きなんだけど微妙......という稀有な映画だった。主人公二人のかわいらしい緩い絡みが見ものの作品なのだが、だいぶコントよりのトーンで、映画としてどうなの?という疑問が捨てきれないまま終わってしまった。

2も正直そういうところはある。新キャラの兄弟の仕事の場面から始まるのだが、リアルな緩さを意識しているのだろうテンション高めのおどけた感じの演技が、どこかから回っていかにも作り物っていうように見えてしまう。(こういうところは姉妹編の国岡シリーズでは全く気にならない。画面の質感が違うからだろうか)

そこを乗り越えたらとても面白い。前作からの2人の掛け合いも面白いし、戦闘シーンも真似したくなるかっこよさが詰まっている。個人的には蛇の拳法みたいな動きと、コサックダンス並の腰の低さで地面を移動する場面が好き。

続編はどうしても予算や話の規模が大きくなったりで見た目は迫力があっても緻密さが薄くなってしまうことが多い。本作で良かったのはタイトルこそ「2」がついてはいるものの、続編というよりは「第2話」というイメージで作られているところ。

だからこれからも彼女達の物語は第「第3話」「第4話」と続いていくんだろうな、と想像できる。そしてこれはその中のひとつの話に過ぎない、という肩の力の抜けた感じがいい。

今回は前述の兄弟の殺し屋が新キャラとして出てくるが、それ以外に新キャラはほぼ居ない。(死体処理班の女性スタッフくらい?)そこも話を広げるより田坂さんとの関係性など既存キャラの深堀をしている。意外だったし、先程の「第2話」感とも繋がっている。

ただその兄弟、基本的に主人公たちよりも弱い。主人公が無双する話は北斗の拳とかるろうに剣心のようにある意味の心地良さみたいなものを感じられて味わいがある。

だからこそふたりが仲違いしている時に襲って有利になるとか、できそうなものなのにそういう展開がなかったのは少し不思議。喧嘩とかしてるのも前作の縮小再生産で上手く物語に働きかけてない感じはした。

あとは、菅田将暉好きの渡辺哲が最高にズレてて面白い。あそこは三木聡みたいなセンスだったと思う。

ちなみに同じシーンに「新しい学校のリーダーズ」が唐突に出てくるが、こんなタイアップするほど人気になったんだな、とぼけーっと考えていた。まるで無意味な登場。前作の主題歌「らぐなろっく」が主演2人の歌唱で良かっただけに、「2ベイビー」の主題歌歌手が突然登場するのは、阪本監督でもタイアップ的なものに飲み込まれてしまうんだな…と思わざるを得なかった。

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殺し屋女子コンビのアクション映画の続編『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』 予告編【2023年3月24日公開】 - YouTube